「夢」を大人買い

-今月のホビー日記・2014年11月-




11月30日(日)

ある意味これは、純粋消費者であるカタカナ「オタク」と自称クリエイターであるひらがな「おたく」の違いと同じ構造をしている。いつも言っているように、90年代半ばぐらいまではアマチュア・セミプロ達の作品の「発表の場」だったコミケが、作品を「購入する」イベントに変わってしまった。それとともに、カタカナ「オタク」の購買力がマーケットとして注目されるようになり、アキバが「オタク」の聖地になるまでになった。同じように、アマチュアであっても「鉄道写真家」だったり「車輌研究家」だったりしたかつての鉄道趣味人でなく、「鉄道好きの消費者」が「鉄ちゃん」の主流になっているということができる。これはこれで動かし難い事実なのだから、受け入れるしかない。その中で、どういう棲み分け、役割分担が出来るかということである。本当に鉄道ライターとして通用する実力のある人なら、「オタクマーケット」における「原型師」のように、仕掛ける側に立てばいい。問題は、撮り鉄でも、雑誌のガイドに従い、有名お立ち台で話題の列車しか撮らないようなヒトたちである。この層が、旧来の趣味誌だったり、趣味マーケットのボリュームゾーンだっただけに、問題が大きいのである。旧来の偏屈なプロレスマニアが熱烈すぎたがために、日本のプロレスが衰退してしまったようなもので、あまりこの層に構いすぎると、一緒に心中ってことにもなりかねないのだが。

11月29日(土)

このところ、鉄道事業者による鉄道イベントが、ほとんど毎週のように行なわれている。鉄道企業のCSR活動・広報活動という意味もあるのだろうが、こういうのを見ていると、ホビーのあり方が昔とは変わってしまったんだというのをひしひしと感じる。昔は、ホビーの世界では、自分で楽しみ方を考えるところから始まって、自分ならではの趣味の世界を築いてゆく必要があった。その分、広がりは狭いが、やっている人はそれなりの深さと充実感を感じることができた。しかし最近は、定食というか、楽しみ方をお膳立てして目の前に出して初めて楽しめるというヒトたちが多くなり、それがホビーの主流になってきている。このほうがビジネスとしては大きいし、それはそれでいいのだが、やはり似て非なるものということを自覚することが必要なのだろう。これが欠けているところが問題である。

11月28日(金)


元は100円ショップで売っていたおもちゃだろうか、駅舎とホームと商店らしい、石膏型取りに着色したNっぽいサイズのストラクチャーが、天4に大量に出ていた。4つセットに200円。けっこう重みがあるので、オフィスの机上のペーパーウェイトにすれば味があるなと思い、ワンセット購入。もとより机上に鎮座している、カトーのD51(旧製品)と並べてみた。これはこれで、西岸良平氏の漫画の背景みたいな感じで、机上のなぐさみモノとしては悪くないかも。

11月27日(木)

JR九州が蓄電池併用型の電車を、若松-折尾間に投入と記者発表。電化区間は電車として走行しつつ充電を行い、非電化区間ではバッテリーを電源に走行するというハイブリッドタイプ。といいつつ、若松-折尾間は現状では、秘伝かで完全に盲腸線化している。電化区間って、また直方アタりまで直通するようにするのだろうか。まあ、折尾駅の全面改装があるので、それに合わせて運転系統の見直しとかもするのだろうか。福北ゆたか線は、筑豊地域と北九州地域の連絡という意味では非常に便利だが、鹿児島本線との乗り換えという意味では、折尾駅はけっこうよくできていた。しかし、山陽夜行で九州入りし、折尾駅で朝降りて、かしわ飯を買って筑豊本線の複々線区間から撮り始めるというのは、まさに定番中の定番だったなあ。

11月26日(水)

天4に、アクリルケース付きの展示台が大量に出品。数が数だし、どれも未使用なので、どこかの業者さんから出てきたものと思われる。けっこうお立ち台を作って知り合いにプレゼントしたりしているので、アクリルケース付きの展示台は出てきた時にGETしてキープしてある。今回も一つ入手したが、これも新品を買うとけっこう高いので、出物があったときに押えておきたいものの一つだ。

11月25日(火)

先週のキックオフミーティングを受けて、早速来年度の「第16回 国際鉄道模型コンベンション」に向けた打ち合わせ。資金も人的資源もままならないNPO法人が運営していた時代とは違い、キチンとした企業がバックについているということで、いままでやりたかったり、やらなくてはいけなかったりしたにも関わらず、できなかったことがちゃんとできるようになるというのは、結果としてとても喜ばしいことである。来年度は、手弁当の泥縄ではなく、あるべき姿であるべきコトをやればこうなる、という姿をお見せできるであろう。

11月24日(休・月)

最近は、いろんなメディアから昔の蒸気機関車の写真の掲載依頼が来るので、当時のネガやポジをチェックすることも多い。昨日の模型の写真の話ではないが、中高生の頃に撮影した写真なので、いろいろ荒っぽくて至らないところはあるものの、作画意図に関しては、「確かにここで撮るなら、今でもこの構図で撮るだろうな」というカットが多い。生意気にもけっこう凝った構図が多いのだが、今見ても充分撮ったときの気持ちはわかる。ある意味、テクニックは進化するが、感受性そのものは、ティーンズの頃には自我というか人格というか、自分らしさが出来上がってるんだなあって、改めて実感。これは音楽とかでも同じ。自分らしいセンスって、こういうコトなんだろうな。

11月23日(祝・日)



で、実は昨日のフォトセッションでは、横のカットも撮ってた。それはいいんだが、撮ってから、ハッと気づく。これって、高校生の時に学園祭に出すんで作ったレイアウトモジュールを使って、1975年のTMSレイアウトフォトコンテストに応募して入選したカットと、ほとんど発想が一緒じゃん。ということで、比較。応募したカットは、返してもらえないのが当時のルールなので、同時に撮った似たカットで。まあ、現役時代に見た筑豊の景色が根っこなんで、こうなるのもしょうがないといえばしょうがないんだけど。

11月22日(土)


三連休の初日。朝起きたら、スゴくいい光線が来ている。これは、と「朝飯前」に一発フォトセッション。とにかく直射光が来ている内に一発撮るしかないので、サクッとセットを作る。当然、手近にあった築堤のお立ち台を使い、リードオフの距離を取れるように全長の短い9600を出してくる。要は、正面ギラリを撮りたかったってだけなんだけどね。でも、結構気分いいよね。塗装の地肌が見え過ぎるって感じもあるけど。

11月21日(金)

いつの間にか、趣味誌の一般書店発売日。水・木と忙しくて全く時間の余裕がない状態だったので模型店に行けなかったのだが、Models IMONのWebによると、実物誌の店頭発売日が19日、模型誌の店頭発売日が20日だった模様。いろんなことが重なって、ホントに今週は時間がなかった。オマケに寝不足で、いろいろ約束忘れちゃうし。

11月20日(木)

中央紙朝刊に、JR東日本の上野東京ライン開通告知の全面広告。なぜこの時期に、という疑問もあるものの、新線開通の広告キャンペーンというのも、けっこう珍しい。かなり気合を入れて、高崎・東北、常磐方面からの通勤客を、民鉄・メトロに乗り換えさせずに奪いに行く気合は充分感じられる。副都心線で、東急東横線から山手線への乗り換え客の多くをメトロ直通に取られたことの意趣返しか。まあ、江戸の敵を長崎で、みたいな感じもするが。

11月19日(水)

来年度の「第16回 国際鉄道模型コンベンション」に向けた、井門コーポレーション主催の主要模型業界企業を集めたキックオフミーティング。各社さん、それぞれの事情から立ち位置は複雑なものの、トヨタの交通安全運動への支援のような、トップ企業という立場からのCSR(企業の社会的責任)として取り組みたいという姿勢に関しては、井門社長の熱意が伝わっていたし、新たな方向に一歩踏み出したことは間違いないだろう。

11月18日(火)

景気動向が出たが、確かに消費税率アップ以降、模型の売上は特に落ち込みが激しいようだ。ただ、この十年ぐらいは「消費自粛」ムードが強く、実は金を持っていても、皆が「贅沢は敵だ」って顔をしていると、消費を遠慮してしまう傾向が顕著にある。特に模型のような、不要不急の高額商品は、影響が大きい。いっそのこと、米国の禁酒法のときの酒の密売のように、人知れず地下経済のマーケットで販売した方が、ずっと売れたりしてね。

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11月17日(月)

天賞堂にまた張り紙で緊急案内。今週の水曜日、11月19日はエバーグリーン臨時休業で、19・20日連休とのコト。また「死の商人」の仕入でしょうかね。しかし、最近は「大山鳴動してスカ」が多い。ほとんど客集めの告知というか、そういう「祭り」がないと、客も集まらない感じがする。それでも、狼少年っぽくなってきていて、斜に構えて見てる人が多くなったような気もするのだが。

11月16日(日)

日本鉄道模型の会の月例理事会。来年行なわれる「第16回国際鉄道模型コンベンション」の井門コーポレーションへの主催移管も順調に進んでおり、それを受けて来年の活動についての討議。12月クリスマス前の週末に、東京芸術劇場で行なわれる予定の「池袋鉄道模型芸術祭(仮)」について、具体的な検討と会場の視察を実施。まだ各方面に照会を取らなくてはならないコトも多く、具体的な内容は発表できないものの、かなりプランも具体化してきた。来年からは、コンベンションと両輪となり、模型界を牽引するイベントとしたいモノである。

11月15日(土)

模型談義で、モデラーの話。16番やHO以上のスケールのブラスモデルでは、個人の名前が有名になるのはハイアマチュアのモデラーで、プロモデラーは表に出ない匿名の職人になってしまうが、Nにおいては、有名モデラー=プロモデラーという構図になっているという話題。確かに、この違いがこの両者の間で一番大きい違いかもしれない。有名=プロというのは、多分プラスティックモデルの世界からきた「掟」ではないかと思うが、けっこうこの構造的違いは大きいかもしれない。。

11月14日(金)

基本的に、現役蒸気機関車の写真というのは、どれもほぼ40年以上前に撮影されたもの。ということは、その時ベテランマニアだった方には、すでに鬼籍に入られた方も多く、今撮影当時の語れる人は、当時学生や若手だった人に限られてしまう。つまり、写真としてはかなり若いときの作品ということになる。そんな中でも、鋭い作品を撮る人はちゃんとすばらしい作品を残している。ある意味経験を積めばテクニックやまとめ方はウマくなるが、絵作りや発送といった表現そのものは、ある種天性のもので、できる人は最初から何か光るものがあるし、それがなければどんなに努力しても、記録の域を脱せず表現にはならないということなのだろう。まあ、これは写真に限らず、音楽でも絵画でも、表現が伴うアートではみんな一緒なのだが。

11月13日(木)

ICカード利用の場合の1円単位料金、半年以上たってやっと慣れてきた感じ。最初は、改札機に表示される残額をぱっと見ても、4桁全部数字が入っていると、通過時に読み取りきれなかったのが読めるようになったし、各社の料金の端数の部分もアタマに入っているようになった。しかし、あの料金設定、1円以下の寄せ方が恣意的なので、ルールじゃなくて、数字そのものを覚えなきゃいけないんだよね。そういういみじゃ、165円、195円って、5円単位にしちゃった東京メトロはわかりやすいが。

11月12日(水)

今月の「記憶の中の鉄道風景」のコンテンツ作成。大畑で撮影した列車を全部見せてしまう「大畑の三日間」の4回目。今月は前回と同じく、1971年4月6日分の続き。しかし、この全列車見せシリーズ。一旦場所が決まれば、当分の間ネタを考える手間がないので、この点は気楽。しかし、それにしても引っ張る引っ張る。まだもう一日分と、カラーカットもあるんだよね。まだまだいけそう。

11月11日(火)

ぞろ目の日。2012年までは、毎年121212とか流行ったよな。記念に切符を買って、121212だと思ったら、20121212だったなんてのもあったし。それにしても、切符を買って乗る人の減ったこと。この10年ぐらいは、コインの生産量がめっきり減ったなんて話もあるし、少なくとも鉄道はICカードがデフォルトになっちゃったよね。

11月10日(月)

各地からのSNSの便りを見ていると、降雪地では除雪車の試運転が始まったようだ。機関車の運転資格をもっている運転士が減る一方であることから、一般には線路閉鎖をして機械扱いの除雪車を使う方向に来ているし、JR西日本のように、24時間運行で線路閉鎖が出来ない路線を持つところは、ある種の便法だが、気動車扱いのディーゼル除雪車を製作するという対応を行なっている。そういう意味では、除雪機関車も風前のともし火。まあ、どれも旧国鉄時代からの車輌だしね。

11月9日(日)

本日は、用事があってクルマで移動していたのだが、クルマで立ち寄れる模型店というのが、けっこう限られる。要は、近くにコインパーキングがあればいいのだが、そういう一軒建てで独立した店舗を持っている模型店が減ってしまい、繁華街のビルの中にあるところしか残っていないということなのだが。それはそれでしょうがないんだろうけど、クルマで行かないと持って帰れない類のものも、けっこうあるんだけどね。模型店で売っているものには。

11月8日(土)


毎年恒例というか、忘年会シーズンの幕開けを告げるイベントになってしまった感のある、Models IMONの懇親会。今年もお声がかかりましたので、行ってきました。冒頭の井門社長のスピーチから、来年の「第16回国際鉄道模型コンベンション」についての話が出てしまったので、ここは単にお客さんではいられなくなり、いろいろな方に事情をご説明することに。しかし、皆様IMONファンなだけに、新たに入会して応援したいという方もおられるなど、ご理解・ご期待もひとしお。ありがとうございます。そして、よろしくお願いします。

11月7日(金)

ちょっと思うところがあり、「鉄道ピクトリアル アーカイブスセレクション29 私鉄車輌めぐり 関東(1)」(長い!)を買ってくる。1960年代の千葉県・茨城県の地方鉄道の記録を、当時の鉄道ピクトリアル誌のバックナンバーの記事から集めたもの。東京でも、オリンピック前途で大きく変化し、戦前から脈々と続く昭和前期の生活環境から脱したのがこの時期だが、東京近郊の農村地帯だったところは、その後の都市化を考えると、より大きな変化に見舞われたということは想像に固くない。そんな、昭和初期からの地方鉄道の雰囲気が残っていた最後の時代の記録。その時代、すでに自分が生きていたというのは、なかなか想像できない世界も多く、今そこがどうなっているかよく知っているだけに、まさに隔世の感がある。鉄道趣味というだけでなく、20世紀の日本社会の変化という意味でも、興味深い記録である。

11月6日(木)

JR東日本から、鉄道博物館の新館建設とリニューアルに関する記者発表。開館10周年、JR東日本30周年にあたる2017年の完成を目指す。これにより1.5倍の広さとなる館内は、テーマ毎に「ステーション」として展示を行い、全体で鉄道の世界を味わえるようにするという。このうち、新館には「仕事」「歴史」「未来」「旅」の4つのステーションを設置するとともに、本館は「車輌」「科学」の2つのステーションに再編する。模型鉄道ジオラマも全面リニューアルとのこと。展示車輌は、新館に400系とE5系(何を持ってくるのだろう)を展示と発表されているが、本館も全面リニューアルということなので、線路が全部繋がっていて、車輌の入れ替えが可能というのが、建設時の売り物だっただけに、展示車輌がどうなるのかも興味をひくところ。

11月5日(水)

鉄模連ショーには行かなかったので、店頭ではじめて見たのだが、天賞堂のプラ客車シリーズ、つぎは「ニセコ」だと。まあ、今まで天賞堂が売ってきたC622号機の数や、ブラス客車でも出していたことを考えると、まあ妥当な線ではあるのだが、ちょっと視点を変えると、日本の鉄道模型界ってこれでいいのかなあ。Nでも昭和40年代モノが全盛だし、やっぱりそこに行っちゃウトいうのは。逆に、「つばめ」「はと」「はつかり」あたりは、良くやってるなって感じがするけど。

11月4日(火)

片上鉄道保存会が棚原ふれあい鉱山公園で行なっていた、旧片上鉄道の車輌の動態保存線が延伸され、「黄福柵原駅」という新駅が誕生とのニュース。約150mの延伸で、運転区間は300mとなり、一駅間とはいえ保存鉄道らしくなったという次第。Blogなどで公開された写真を見る限りでは、「黄福柵原駅」はなかなか立派な駅舎で、テーマパークや博物館とは一線を引くような出来。クラウドファンディングではないが、今の日本、けっこう小ガネを持っているヒトは多いので、ウマくやればこういう仕掛けは、まだまだいろいろ作れるかもしれない。

11月3日(祝・月)

両国の江戸東京博物館で開かれている、「東京オリンピックと新幹線」を見に行く。Oスケールの編成展示をはじめ、16番の車輌など、テーマがテーマだけに、新幹線の方の展示にはかなり模型が登場しているし、別室では16番の運転会までやっている。オリンピックの方の展示でも、建築模型等が登場しており、1960年代にノスタルジアを感じられる、50代以上の人ならずとも楽しめる展示になっている。詳しい内容については、Gallery of the Weekをご参照下さい。

11月2日(日)


今日は起きたら、メチャクチャいい光線が来ている。晩秋から初冬の朝、陽が昇りだした頃の光線って、なかなか撮り甲斐があるんだよね。こりゃもったいないというので、寝ぼけ眼で歯磨き前にサクッとワンカット撮影。まあ、築堤活かすと、この構図になっちゃうんだよね。まあ、こういう形式写真っぽいのを、景色付きで撮るのが目的なので、構図は似ててもいいか。ある意味、初心者の構図っぽいところが、模型っぽさを消してくれる効果もあるし。実際、C60は中学生の時に、電化直前の鹿児島本線で撮影したのみなので、こんなカットも撮ってたりするし。

11月1日(土)


月初から三連休というのも、なんか妙なノリ。この連休は天気が悪いという予報だったが、天気が悪いのは土曜のみ。日・月は不安定ながらも晴れるという予報に変わっていた。今朝も、ちょっと陽が射している。ということで、サクッとワンカット撮ってみる。築堤のお立ち台で、この前のC60を撮影。まあ、こういう典型的なバッタ撮り構図だと、築堤でも平面でも変わらなくなっちゃうんだけどね。しかし、C60が活躍していたころの長崎本線とか、まだ撮影ガイドブックとかなかった頃なので、けっこう残っている写真も、バッタ撮りのが多いんだよね。逆に、リアルかも。



(c)2014 FUJII Yoshihiko


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