98年ベストチャートに思う





今回はちと趣向を変えて、オリジナルコンフィデンス発表の昨年・98年のアルバムチャートを見ながら、言いたい放題、放言させていただきます。ぼくの趣味・嗜好って、スゴくはっきりしているんだけど、あえて意見の違う人とは喧嘩しないように自重(笑)してるので、意外と知らない人もいるかなと思って。で、98年ベストアルバムチャートはというと、以下の通り。これ見ただけでぼくがなに言うか想像ついたヒトは、相当な通ですよ。

1. 「B'z The Best "Pleasure"」/B'z
2. 「B'z The Best "Treasure"」/B'z
3. 「Time To Destination」/Every Little Thing
4. 「Love」/河村隆一
5. 「Neue Music(ノイエ・ムジーク)」/松任谷由美
6. 「海のYeah!!」/サザンオールスターズ
7. 「pure soul」/GLAY
8. 「Mother Father Brother Syster」/Misia
9. 「RISE」/SPEED
10.「SURVIVE」/B'z


B'z
実はこのベストテンの中でぼくが買って持ってるのって、B'z関連しかない。B'zは好きですよ。カラオケでも愛用だし(笑)。おまけに、松本氏なんて他人とは思えないところも多々あるし(爆)。そもそもぼく、基本的に産業ロックって大好きなんだよね。いい意味での産業ロック。TOTOとかね。褒めコトバだと思ってる。ミュージシャンとしてシュアなテクニックを持ったアーチストが、優秀なスタッフとともに完成度の高い作品を作り、それを確実にヒットさせる。これが産業ロックの王道。で、大事なのはヒットさせるってところ。80年代とか昔良くあった、「TOTOパクっておいて、結果がマイナー」っちゅうんじゃ目も当てられない。そっちのほうが多かったけど。そういう意味じゃ、B'zって日本ではじめていい意味での産業ロックを確立したアーチストといえるんだろうね。

Every Little Thing
「蛇足」ってコトバがある。それさえやんなきゃ良かったのに、ってヤツね。リフが似てても、キメが似てても、メロディーが全然違うなら臭いけどグレーだ。クロじゃない。(関係ないが、パクり曲と元ネタをまとめて演奏する「グレー」っていうコミックバンドを、ビジュアル系っぽい格好でやるというネタを考えたのだが、なかなかやるチャンスがない)。アレンジなんて、なにかをヒントにしてやることも良くあるからだ。だが、そこにもう一つ物証が加わると、これはクロといわざるを得ない。そう、ヤバいのはギターソロだ。ヴァン・ヘイレンっぽいなってところに、ヴァン・ヘイレンフレーズを。TOTOっぽいなというところに、ルカサーフレーズを。これやっちゃ、クロだよね。まあ、アマチュアギタリストとかだと、やりたくなるだろうな、ってキモチはわかるけど。プロでしょ。だめよ。唄と曲はいいと思うけど、もったいない。

河村隆一
4位は絶対渋い。1〜3位の各アルバムとは、かなり意味合いが違うよね。歌謡曲の王道、いい意味の保守本流のエッセンスを持ってる人だし、今の時代もそれがやはりパワーを持っているってことを実感させてくれる実績だよ。よしよし。Luna Seaの時も、よーく聞くとわかる人にはそのニュアンスがわかってたけど、ソロになって、誰にもわかるようにカミングアウトした感じ。昔から、グループサウンズだって、フォークだって、歌謡曲のエッセンスを持っている人はメジャーになったワケだし。ぼくはもう、歌謡曲大好きだから、こういうのってとってもいいことだと思う。オシャレな洋楽っぽいのやっても、結局はものマネの枠は超えられないけど、歌謡曲のエッセンスがあれば、立派なオリジナリティーだもんね。アジアで成功する秘訣も、ここにあるんだと思う。

松任谷由美
ユーミンのベストアルバム。このコンセプト自体が、ある種の自己撞着だと思う。伝統芸能よろしく、一つの形を作り上げ、それを毎年毎年決まった形でリメイクしていくというのが、80年代後半以降の彼女の芸風だし、それはそれで実績を残して偉大だった。ぼくは曲を聞きたいとも思わないし、CDを買いたいとも思わないけど、お客さんが喜ぶならそのスタイルは大事にすべきだろう。そういう意味では、すべてのアルバムが、同じDNAをもったクローンとしてのベストアルバムといえるワケだ。でそのまたベスト、いわばメタベストを出すというのは、彼女なりに伝統芸能に対して何らかのけじめを付けたいということなのだろうか。彼女自身は大変才能がある人だと思うし、これだけセルフコントロールして才能の安売りを避けてきたのだから、次の一手は注目したいところだ。デビュー当時はけっこうやっていたと思うが、このヒト、ハイテンションでブッ飛び出すと、とんでもない加速で引力圏をすぐ脱しちゃうパワーがあるんだけど、おしまずにブッ飛んでくれたらうれしいな。そしたら、少しは気になるアーチストになるかもしれない。

サザンオールスターズ
桑田氏はぼくと同世代なんだよね。その昭和30年代前半生まれって、それ以前の団塊の世代の流れを汲む昭和20年代生まれとも、それ以降の高度成長世代の昭和30年代後半生まれとも違うんだけど、よく見ていくと、団塊的な色が濃い人と、高度成長世代的な色が濃い人と両方いる。いま、企業や社会で中堅と呼ばれる世代だけど、そうなってきてはっきりしたのは、団塊的な人は旧来のオジさんオバさんの中に埋没していく一方、高度成長世代的な人は意外なまでにマイペースを保ってるってこと。前ふりが長かったけど、その団塊的というか、80年代初頭のギャグをオヤジギャグとして今でも出しちゃう課長っているじゃない。はっきりいって、今の桑田選手はそうだよね。まあ、個人的な生きかたの問題なのでどうでもいいけど、なんか恥ずかしいよね。もしそれが金になってるからやるんだ、って割り切ってやってるんだったら、スゴい大物だと思うけど。このヒトはユーミンの逆ね。才能の無駄遣い。せっかく才能あるんだからさあ。

GLAY
これも好きそうでしょ。好きなんだよね。歌謡ロックの王道だもん。ビジュアル系ってくくられているバンドって、曲自体は、歌謡ロックの王道にのっかってるのが多いからね。けっこう好感持ってますよ。ドライブするサウンド+親しみやすくセンチなメロディー。これですよ。だからビーイング系のアーチストが証明したみたいに、歌謡ロックの王道は、カラオケでもバッチリだしね。あとバンドブームの頃とは違った意味で、バンドやろうというコが増えていたのもいい。ぼくらが70年代にバンドはじめたときも、当時の言葉で言えば「カッコよくて、モテて」というのがモチベーションだもんね。それを変な難しいテクニックとか、小難しい理論とかでねじ曲げちゃダメよ。初心には忠実に。そういう意味じゃ、今の時代環境はいいよね。

Misia
まあ、こう作れば売れるのはわかってるんだけど。ダメだよね、それをやっちゃ。クスリやりますか、人間やめますか、みたいなもので。どうにも「ソウルっぽいの」って日本じゃ鬼門だよね。形式やスタイルといった表面的なところだけマネて、自分がソウルシンガーになった気になっちゃう人の何と多いことか。日本人アーチストの作品を、ブラックミュージックのアーティストに聞かせて、音楽としての評価聞いてご覧よ。形だけの似非ソウルなんて、バカにされて笑いが取れれば、それだけでもめっけモノ。彼らが評価するのは、自分達には出せない「日本人アーティストならではの個性」がでているものだけ。ソウル的要素を取り入れ女性シンガーも、UAあたりまでは個性にあふれていてよかったんだけど、やっぱりこっち来ちゃうんだよね。悪貨は良貨を駆逐する。困ったもんだ。日本には心の貧しい人がまだ多いんだね。Misiaを聞いてつくづく思うのでありました。あ、でもいけないのはプロデューサーやスタッフよ。彼女に罪はないと思う。ソウルのマネはしないけど、ソウルミュージックのエッセンスにたけたウルフルズあたりと組んで、一皮むけると面白いのでは。

SPEED
唄がどうのとか、曲がどうのとか、そういう次元とは別のところで、SPEEDの曲って聞いてて楽しい。ロリコンじゃないんだけど(笑)、一生懸命、ひたむきに唄ってるからね。なんかのマネしようとか、カッコつけようとか、そういうのから遠いところで、ストレートに個性がでてる。とりすました音楽が多いFM局なんかで、彼女たちの曲がかかるとほっとする。オシャレぶってるのとか、ハイセンスぶってるのとか、ダメなんだよね。ぼくは。別に恨みはないけど、古内東子とか竹内まりあとか、生理的にダメなのね。そんなの聞いて喜んでるOLとか、実はなんかスゴいコンプレックスの裏返しで無理してんじゃないのって気がする。そういうの聞くなら、SPEEDのほうが全然いいよ。ほんとに。

ということで、好き嫌いがはっきりでましたね(笑)。我ながら。まあ、好みの問題なんで、どうでもいいといえばどうでもいいんだけど。ということで、もし好きなアーチストがぼこぼこに言われてたとしても怒らないでね。もっとガンバレーという、ある種の声援だと思ってくださいな。
(99/01/14)



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