Gallery of the Week-Oct. 98

Oct. 1998



10/4w
「中国陶磁の至宝展」セゾン美術館

この秋は中国ものの展覧会が多くて楽しいが、これはその中でも、英国のデイヴィッド卿のコレクションをもとにした展示。日本では中国の陶磁器というと、歴史遺品、考古資料という視点からのコレクションが多い中、西欧のコレクターらしく、美術品としての中国陶芸という視点がアピールされているのが特徴。そういう意味で美しい慧品が多く、コンパクトにまとまった出展数とともに、各時代の特徴を学びやすく、門外漢にも親しみやすいと思う。ただセゾン美術館の終焉が近いせいか、1階部分のみでの展示というのが、ちょっと寂しさを感じさせる。


10/3w
「マンガの時代」都立現代美術館

現代美術の側から見た、日本の戦後マンガに関する初めての総合的展覧会という「マンガの時代」。確かに、カウンターカルチャー・オタク文化としての「マンガの側」での過去の分析や総括ではなく、一般社会からみた「マンガ」観という意味では今までになく、実験的な試みであると思う。ただ、「マンガ者」自身による自己分析や総括は、質・量ともにおびただし蓄積がある分、それを知っているものにとっては表層的に見えてしまうのも致し方ないか。そういう意味で、マンガ素人が日本の戦後のマンガ史を概観するにはいいかもしれない。実際、日本のオルタナティブたるマンガの歴史を、「あと付け」勉強しようという気配の漂う若者がかなり多かったのが気になった。


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