マーシャルアンプ・コレクション

(00/05/26)
(c) 1997-2000 FUJII Yoshihiko


Amp Heads



1959 100WHead (1971)
よく歪んで抜けのいいことで知られる、71年物。この辺は毎年のモデルごとに音が違うのですが、60年代に匹敵する怒涛のように太い音がでるワリに、過激に歪ませてもプレキシのように音がブーミーにならないのが好みです。ここが大事。ガーンとカマせば、気分爽快。これぞロックの醍醐味。ロックの原点。ヤメられませんね。バーストでも、国産の安いのでも、どのギターでも、それなりに気分のいい音で鳴らしてくれる、慈愛に満ちたほんとに頼りになるヤツ。当然ピンスイッチなのですが、勝った当初は酷使してぼろぼろになったためかキャビネットが交換され、ロゴの大きい70年代後半のJMPのヤツになってました。その後、年代と合ったタイプのキャビネットを入手し、晴れて名実共にピンスイッチ初期モノになりましたが、これがホワイトレザーに張り替えたヤツ(笑)。派手ですね。まあ、赤とか紫とかよりは、どのボトムにも合うので良しとしたのですが。なんか、アニバーサリーリイッシューみたい。




JCM800 1959 100WHead Soldano Mod. (1992)
これはコンテンポラリーに入れようか、マーシャルに入れようか迷うところですが、音的に考えるとここかな。とにかく最高。ぼくにとっては、すっごいアタリのヘッドです。とにかく、Soldanoマジックのプリアンプと、Marshall1959のパワーアンプが合体してるんだから、考えただけで最高。パワーを絞った状態なら、Soldano流のサウンドが満喫でき、そこからメインヴォリュームをあげてゆくと、まさに保守本流のMarshallサウンドが炸裂。ボリューム一つで、90年代から70年代まで自由自在。ホントによくできてますよ。ゲインも高すぎないから、バーストつないでヴォリューム下げればクリーンになるし。これがあればぼくにとっては、マッチレスもダンブルも目じゃないよね。ブルーノのダンブルコピー(笑)と続けて試奏したら、一層魅力が引き立った感じ。踏絵ですね。好みの問題といえばそれまでだけど。神経質にニュアンスを表現するよりは、ドッカーンと突っ走る方が性格にあってるということでしょうか。




1987 50WHead (1973)
1959より歪み感が強いといわれる1987、それももっともブルージーに歪むといわれる、73年物です。前にあげた71年の1959と比べると、とても同じ「オールドマーシャル」という一言ではくくれないほどの音の違いがあります。よくいわれるように、1987の方がブルージーでイナタイ、汗臭い歪み感がありますが、単純にその一言でくくれるものではありません。1987ではJTMのサウンドの延長上というか、いろいろな面でフェンダーアンプの影が微妙に見え隠れしてます。いい意味でワイルド、荒削りなサウンドながら、アンプとしてはこちらの方が神経質です。ギターやボトムとの相性がモロ出てくる上にに、ちょっとセッティングを変えるだけで、ものスゴくニュアンスが変わります。面白いのは後期ナンバードとかとの相性がめちゃくちゃいい点です。時代的なものなのでしょうか。実はこのヘッド、レザーは「ブラック」です。これも「特色」なんだけど、通常の深緑が汚れたのと区別してもらえないのが不憫ですね。




2203 100WHead (1978)
マスター付きの100Wヘッドで、ぼくが最初に買ったマーシャルです。1979年か80年頃に今はなきイケベ水道橋店(小川店長!!)で中古で買ったので、もうこれで20年も手元にあることになります。80年代にはいろんなライブで使った思い出も懐かしいです。マスター付きは「マーシャルだけどマーシャルじゃない」サウンドで、70年代リアルタイム世代にとってはどう評価するか難しいところがあります。でも、1959を持っていることを前提にすれば、使いわけは明解です。JMPなので、70年代のアメリカンロックの音がほしければこれですね。Kissとか。というわけであんまり出番はないけど。JCMになってからのマスター付きとは、かなり音が違います。現行モデルのレスポール無印スタンダードとか、80年代的なメタルギターとか、オールドアンプよりこっちの方が相性はいいです。産業ロックにバッチリ(笑)。




2104 50Wcombo (1980)
JMPのマスター付きのコンボです。80年代の終わりぐらいに中古で安かったから買ったのはいいけど、買ってみてわかった事実。重くて持ち運びが大変です(笑)。なんせ、2204のヘッドと、1942のスピーカーをまとめて持ち上げるのと同じですから。昔、スピーカーA、Bをそれぞれ両脇で抱え、その上にヘッドを乗せ、三段積みセットを一人で運ぶ巨漢の黒人ローディーの伝説があったなあ、そういえば。それはさておき、後面開放のキャビネットで鳴らすマーシャルの音というのも、特有の味があります。好き嫌いがあるかもしれませんが。これはこれで個性でしょう。このほうがロックだというひともいるのでは。そういう意味ではブルースブレーカーコンボの音も、キャビの影響が大きいんですよ。実は。けっこう使い込まれていて、スピーカーとかもヘタっているのですが、それはそれでブルージーな音が出ます。



2245 45WHead (1995)
JTM45のレプリカモデルです。音はキッチンプレートのヤツに近くて、なかなかリアルにできてます。個人的には嫌いなトコまで似てる気がするしてちょっとイヤなのですが、いいところも悪いところも、かなり忠実に再現しているということでしょう。外見もかなりのモノで、緑黒色のトーンなども、本物のミントのヤツと並べても見劣りしません。整流管仕様ということを考えると、マーシャルというより、フェンダー・ツイード・ベースマンのヘッドと考えたほうがいいかも知れません。実際キャビネットさえ選んで、後面開放の10インチ4発4Ωで鳴らせば、ベースマンに肉薄した音がでます。初期のLP-SGと組み合わせると、フロントPUを選ぶだけで、「ほんとのウーマントーン」が出ます。




Cabinets



Marshall 1960A
ボトムの基本、1960です。80'sのJCM800期のモノですから、けっこう固めの音です。ぼくは、ローの出るギターを、ローの出すぎないボトムで使うのが好きなので、60年代物とかのボトムより好きです。80'sのボトムは好き嫌いがあるようですが、あまり音がアバれないでくれるので、コントローラブルという意味では使いやすく、万人向けと思います。今のスタジオの音響環境や、PAを前提にしたステージなどを考えれば、さすがに20年分の進歩は感じられます。マーシャル系100W、ソルダーノ、5150で使ってます。



Marshall 1961B
1960ではありません、1961です。1960と同じ四発用のキャビネットに、対角線状に12インチが二発はいってます。密閉型にしては、全体の容積がかなりある方なので、ワリと広がりのある音になります。音圧感では四発にかないませんが、音量が小さいときの音の存在感はかえってあるようで、クリンなトーンでも、もちろんドライブトーンでも、スタジオとかだとこっちの方がコントロールしやすいかもしれません。1960Aと同じ80'sのJCM800期のモノですから、ちゃんと積み重ねるとペアになってます。1960二台よりは軽いので、昔のハードロックで良くあった「ダミーボトム」にはいいかもしれません。しかし、それでも持ってくのは大変なので、運搬自前ではとても三段積みライブは試せません(笑)。



Marshall 1922
最近はやりの2発モノ。1922です。マーシャルのボトムとしては、圧倒的に軽いのがいいですね。JTM-45リイッシューとの組み合わせが、幅もあっててgood。このセットの組合せは、某ナンシーから商品化されましたが、岸田さんに「1922いいよ」ってヒントを出したのはぼくです。クセのない、クローズド二発ということで、何にでも合います。実はステレオになっているので、コンポ系でもいけます。JCヘッドと組み合わせて「クローズドJC」というのも面白い音です。ほとんどラインという話もありますが(笑)。



Marshall 1936
これまた2発モノですが、ちょっと大きいキャビネット。一般のヘッドと同じ幅の2発キャビネットです。しかしこのボトム、JCM-900シリーズのボトムということもあってか、「音がメタル」。なんにもしなくても「ラウドネス」をオンしたみたいに、ドンシャリの重い音になってしまうスゴいボトム。71年の1959をもメタルアンプに変えてしまうのだから、その性能たるや侮れない(笑)。これだからボトムは面白いですね。


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